ついに動いた。全体練習が始まる前、右翼に最終登録24選手を集めた星野監督がほえた。「みんなを最終登録してきた。俊介と相川、高橋は残念ながら託して帰っていった。その分(北京五輪出場の)切符を持って帰るぞ」闘将のドスの利いた声に、日の丸戦士の背筋がピンと伸びた。
アジア予選の開幕を翌日に控え、会場となる台中洲際棒球場での最終調整。高まりつつあった選手たちのモチベーションをMAXまで引き上げるため、最高のタイミングで手を打つと、監督自身も自然と武者震いした。「いい緊張感だな。久しぶりというか…。これだな。これや」忘れかけていた感覚が、台湾の夜空の下でよみがえった。
監督、選手がともに目の色が変わった。日の丸が刻まれたJAPANのユニホームで3連勝。それだけだ。「違った意味で心地よさと怖さが同居している。これをプレッシャーというが、このひと言で片づけられるものじゃない」日本中の期待を「77」が刻まれた背中に背負い、星野監督が勝負のグラウンドに立つ。
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